ご挨拶

会長挨拶

 1976年、松井製作所は、大東市御領で産声を上げました。
中古のプレス機械1台と、わずかばかりの周辺設備。
その割には、だだっ広い30坪の貸工場。

開業当初は、プレス機械に歪みがあり、上手く成形出来ないトラブルにも見舞われました。
そのため、何日もかけて深夜までキサゲ作業を行ない、プレスを修正しました。
修正がうまくいき、型が綺麗に抜けた時は、一人喜びをかみしめたものです。

そんな波乱の幕開けでしたが、幸いにしてお客様からご愛顧いただき、少しずつではありましたが、設備投資を行なえたり、社員を雇用出来たりして、事業規模を拡大してこれました。
もちろん、順風満帆なことばかりではなく、様々な逆風や荒波に揉まれることが多い四十三年でした。

社員に対し、常々、【現場にお金が落ちている(現場での工夫こそ儲けの源泉)】と言い聞かせてきました。

優秀な工作機械が次々と現れ、私たちの保有する設備機械は、次第に時代遅れになっていきます。
それでも、モノづくりの本質として、絶えず創意工夫を積み重ねていくことに流行り廃りはありません。
2019年、令和元年の幕開けを期に、息子・松井宏彰へとバトンを渡すことにしました。
私は会長に退きましたが、今も手塩にかけて育てた松井製作所を大事に考えております。
まだまだ未熟な後継者だとは存じますが、お客様におかれましては、格別のご愛顧、お引立ての程、宜しくお願い申し上げる次第であります。

株式会社 松井製作所
代表取締役会長 松井明治

社長挨拶

 弊社は、創業以来、2019年までの43年間、父・松井明治のもとで、幾多の危機を乗り越えてきました。
その思いを受け継ぎ、事業を維持発展させていかなければならないという重責をひしひしと感じております。

私が松井製作所へ入社したのは、ITバブル真っ盛りの2000年春のことでした。
当時、上場企業の技術開発部に勤めていた私は、町工場のやり方に馴染んでおらず、父(現・会長)とはよく衝突していたものです。
幾度も喧嘩した父子ですが、親子断絶には至りませんでした。
父の職人としての技能について尊敬の念を持っていたからだと思います。
だから、父に認められたいという気持ちが強かったのでしょう。
今までの設計開発主体のスキルでは町工場で通用しないと考え、機械を操作してモノを作る腕を磨いたり、経営学の研究をしたりしました。
そういった取組みを10年程、積み重ねた頃から、父の私を見る目が変わってきたように思います。
次第に会社経営に関わらせてもらえるようになり、ここ数年は、ほぼ私の舵取りを父が追認するというスタイルになっていました。

 そして、2019年。
令和の美しい響きと共に社長の座に就任させて頂きました。
就任時点でのトランプショック、そして、翌年のコロナショックと大荒れの経済環境からの船出となりますが、先代の創意工夫の精神を受け継ぎ、いかにしてお客様のお役に立つ仕事を行なえるようにしていくか、日々模索し、実践を積み重ねていく所存です。
松井製作所が、今日まで永らえてこられたのも、お客様のご指導・ご鞭撻の賜物と深い感謝の意を胸に、さらなる精進を重ねてまいりますので、何卒、お引立ての程、宜しくお願い申し上げます。

株式会社 松井製作所
代表取締役社長 松井宏彰